ボス解説08_放棄の末裔 エスポシト【ブラスフェマス】

ブラスフェマス ボス 解説 元ネタ 攻略 考察

t f B! P L

ブラスフェマスのボスキャラクター「放棄の末裔 エスポシト」の解説ページです。登場マップや攻略のポイント、キャラクターデザインの元ネタである「ウィッカーマン」についての紹介などの関連情報を掲載しているので、ゲーム世界を楽しむ参考にしてください。

ブラスフェマスのボスキャラクター「放棄の末裔 エスポシト」
放棄の末裔 エスポシト

ボス名

放棄の末裔 エスポシト(ほうきのまつえい えすぽしと)
Expósito, Vástago de la Abjuración

概要

眠れる画廊」のボス。目隠しをされて血の涙を流す巨大な赤子(赤ちゃん)です。木の枝でできた人形に抱きかかえられています。

ボス戦中は木の枝でできた、女の顔をした蛇のような異形の怪物を召喚してきます。

ブラスフェマスのボスキャラクター「放棄の末裔 エスポシト」の蛇のような女怪
エスポシト戦の蛇の怪物

作中の伝承テキストによると、エスポシトは異端の魔女として火刑に処された女性の息子でした。ひとり遺されて泣き止まないエスポシトを、母親が残した木の枝の人形の腕に置くと、ピタリと泣き止んだという逸話が語られます。本当にエスポシトの母親が魔女だったのかは定かではありませんが、女の顔をした蛇の怪物は、「奇蹟」の力により我が子を守るため異形と化した母親の成れの果てなのかもしれません。

エスポシトを倒すと、エレベーターの先にある部屋で「クレセンテの彫仮面」を入手できます。このアイテムを大聖堂 屋上のエレベーターに捧げることで、さらなる上階への探索が可能となります。

攻略のポイント

エスポシトへのダメージは、赤子本体ではなく、前述の女の顔をした蛇の怪物に与えることでのみ蓄積できます。蛇の怪物への攻撃は、頭部および体節の色が少し緑がかった部分にしか、ダメージが入りません。頭部の位置はたびたび変わり、噛みつきや火の玉を吐き出す攻撃も回避しなければならないので、やりにくい相手です。

蛇女は前述の噛みつき、火の玉のほか、毒の液を垂らしたり、画面下から尻尾で突き刺し攻撃を仕掛けてきます。うまく頭の下に入り込めればこちらからの攻撃を通しやすいので、積極的に狙ってみましょう。

また、エスポシトは悔悟者に対する即死攻撃を有しています。エスポシトが泣き喚くと、悔悟者の足元に光の輪が生じ、徐々に円が狭まってきます。その円から脱出しないと、悔悟者はエスポシトに掴まれて無惨にも引きちぎられ、どれほど体力が残っていても即ゲームオーバーとなってしまうのです。その様子を撮影したプレイ動画は下記をご参照ください。

蛇女への対処や攻撃に夢中になりすぎると、足元の光を見逃してしまいがちなので、いつでも横に移動しておけるよう、注意しておきましょう。

元ネタ解説・考察

『ブラスフェマス・アートブック』によると、放棄の末裔 エスポシトの赤子を抱えている巨大な籐の人形は、クリストファー・リー主演のイギリス映画『ウィッカーマン』(The Wicker Man)に登場する巨大な人形(ウィッカーマン)から着想を得ています。

エスポシトを後ろから抱きかかえている巨大な籐の人形【ブラスフェマス】
エスポシトを後ろから抱きかかえている巨大な籐の人形

ウィッカーマンとは、古代のドルイド僧(ケルト異教の司祭)が、犠牲を捧げるために使ったとされる大きな柳細工の木像のことです。

An 18th-century illustration of a wicker man. Engraving from A Tour in Wales written by Thomas Pennant.
トーマス・ペナント(1726-1798)著『ウェールズ旅行記』に描かれた
ウィッカーマンの挿絵

生贄となる動物を像の中に閉じ込め、そのまま火にかけてウィッカーマンごと燃やすことで神への犠牲としたとされています。カエサルの『ガリア戦記』にもその記述が登場しますが、歴史的・考古学的に実在したかは疑わしいという意見もあり、半ば伝説的な存在でもあります。

エスポシトを抱えている人形とウィッカーマンは、「巨大な人形」と「火」という共通点を持ち合わせています。しかし、ウィッカーマンが「これから燃やされるための人形」であるのに対して、エスポシトの人形は、魔女とされ火刑にかけられた彼の母親の遺体を模したいわば「すでに燃やされた人の像」となっているのが対比的です。また、ウィッカーマンが(存在したとすれば)中に人や動物を閉じ込めるため、最初から巨大な像として作られるのに対し、エスポシトと彼の人形はあくまでも災厄なりし奇蹟の影響で巨大化させられたものでもあります。

「人を火にかける」という行為についても、ブラスフェマスにおいては「魔女の火刑」であり、ウィッカーマンについては「神への犠牲」という目的が異なりますが、現代人の一般的な感覚からすればその残虐性についてはあまり違いがないように思えます。いささか穿った見方としては、このように対比することで、ケルト異教の「原始的な」儀式と、クヴストディアで支配的となっている人々の「聖母教会への信仰」にどんな違いがあるのか?という問題提起・アイロニーになっているともとれそうです。元ネタとなった映画で最終的に神へと捧げられることになる存在がどういう性質をしている者であったのかを顧みると、そのような考察も支えられるような気がしてきます。興味がある方はぜひ映画もご覧ください。

また、エスポシト(expósito)というスペイン語は「捨て子」を意味する言葉ですが、同アートブックによると、かつてのスペインで親のいない子供たちの姓として使われていた語とのことです(要は名乗るべき親の姓がなかった、わからなかった子どもたちのための姓だったのでしょう)。ブラスフェマスのエスポシトは、母親が火刑にかけられて残された赤子であるため実の親からの「捨て子」ではありませんが、結果的に孤児となってしまったことには変わりありません。そして、彼をそのような目に遭わせたのは、「災厄なりし奇蹟」そのものではなく、クヴストディアの人々の魔女への恐れからなのです(果たしてそれが正当なものであったのかを確かめる方法はありませんが)。

よしんばエスポシトの母親が真に裁かれるべきだったとして、何の罪があって彼はひとり赤子のまま残されなければならなかったのでしょう。母親は彼に人形を遺しましたが、処刑人たちはエスポシトからすべてを奪ったことになります。エスポシトの目隠しは、母のむごたらしい最期を見ることのないように着用されたものですが、恐怖と憎悪に目の眩んだ人々からは、エスポシトの存在ははじめから目に入っていなかったのかもしれません。このような哀れな存在であるエスポシトを、災厄なりし奇蹟の異形となった状態から解き放つべく――たとえ最終的にすべてが火の海に飲み込まれるとしても――悔悟者は懺悔の剣を振るわなくてはならないのではないでしょうか。

登場マップ

それではいつかまた、夢の向こう岸で……

関連・おすすめ商品

『ブラスフェマス』の世界観をさらに堪能したい方へ。続編であるBlasphemous II 完全版や、最新機で『ブラスフェマス』の世界をより快適に、より美しく楽しみたい方は、 Nintendo Switch 2も合わせてご確認ください。


このブログを検索

ゲーム画像の権利表記

© 2019 The Game Kitchen. Published by Team17. All rights reserved. © 2023 The Game Kitchen. Published by Team17. All rights reserved. Blasphemous / Blasphemous 2 の画像・素材は、 The Game Kitchen および Team17 の著作物を引用の範囲で使用しています。 本サイトは非公式のファンブログです。

QooQ