ブラスフェマス2のボスキャラクター「万声の賛美歌 シノド」の解説ページです。登場マップや攻略ポイント、関連情報を掲載しているので、ゲーム世界を楽しむ参考にしてください。
ボス名
万声の賛美歌 シノド (ばんせいのさんびか しのど)
SÍNODO, HIMNO DE LAS MIL VOCES
概要
「切断されし反塔」の奥に眠るボスで、祭司服を身にまとった複数の顔面を持つ巨大な怪物です。
「諮問会の鍵」の伝承によると、その正体はクヴストディアの歴代教皇たちすべての顔貌が統合された存在です。奇蹟の「祝福」により、教皇たちは巨大なカッパ・マグナ(祭司が身につける衣服)のなかで、未来永劫にわたって賛美歌を唱え続けることとなったとされています。
攻略のポイント
シノドは、基本的には炎の玉を吐き出すような攻撃をしてきますが、中央の顔を切り替えるたびに攻撃方法を変えてきます。
初期の「老人」の顔では毒・瘴気を地面から発生させる攻撃、「目隠しをした修道女」の顔では衝撃波を発生させる火柱になる攻撃、「鉄の仮面」を装着した顔は光の玉を多数放出する攻撃、「溶けた黄金」をまとった顔は地上を火の海にし、移動する火柱で攻撃してきます。
「溶けた黄金」をまとった顔が地上を火の海にすると、そのまま地上にいてはダメージを受け続けてしまいます。その際に空中に生成される「智天使の輪」を掴んで地上から離れる必要がありますが、その間もシノドは移動する火柱などで攻撃を続けてくるため、輪と輪を飛び移りながら回避をしなければならず、難易度は高いです。
オススメの聖歌は「覚醒せし鉄に贈るオーバード」です。この聖歌は発動すると一定時間、敵を自動的に攻撃してくれる幽霊を召喚できます。前述の智天使の輪で悔悟者が回避に専念している間も、オーバードの幽霊がシノドを攻撃し続けてくれるため、ボスへのダメージを稼ぎやすくなります。
元ネタ解説・考察
『ブラスフェマス2・アートブック』によると、「万声の賛美歌 シノド」のデザインは、ルネサンス期のギリシャ人画家エル・グレコ(1541-1614)作の『オルガス伯の埋葬』に着想を得ています。
エル・グレコ『オルガス伯の埋葬』 |
この絵画は、信心に篤いことで知られたオルガス伯爵・ルイスの死に際して、キリスト教の聖人「聖ステファノ」と「聖アウグスティヌス」が降臨し、オルガス伯の遺体をその手で埋葬したという伝説を題材としています。
シノドの法服のデザインは、特に聖ステファノと聖アウグスティヌスが身に纏っている黄金の刺繍に彩られたカズラ(上祭服)に影響を受けています。両名の法服には聖人の全身像がいくつも描かれており、教皇の顔面がいくつも組み込まれたシノドの法服はこれにリンクしているのでしょう。この絵画は現在、トレドのサント・トメ教会(Santo Tomé, en Toledo)で見られるとのことです。
聖ステファノ(5-36)は、『使徒言行録』によると、ユダヤ人によって石打ちで殺害された殉教者で、最初のキリスト教殉教者ともされています。聖アウグスティヌス(ヒッポのアウグスティヌス、354-430)は、『神の国』などを著した司教・哲学者で、その思想はキリスト教哲学に大きな影響を与えました。「殉教」と「神学思想」の両面を象徴する聖人の手による昇天が描かれた印象的な絵画です。
ブラスフェマス2のシノドは、クヴストディアの歴代教皇たちが死後に「奇蹟」を賛美する異形に統合された存在ですが、死してなお重責から解放されることなく、むしろ終わり無き信仰の讃美歌に加わることがクヴストディアにおける「列聖」なのだとしたら、それこそがほんとうの意味での「殉教」と言えるのかもしれません。
登場マップ
関連キャラ
- 聖下 エスクリバー(ブラスフェマス)…前作のラスボスであり聖母教会の教皇。シノドの伝承に基づくなら、彼の顔がシノドに組み込まれている可能性もある。ただ、エスクリバーは「奇蹟の末子」としての特別な存在でもあったので、シノドの奇蹟からは解放されている可能性も高いと思われる。
それではいつかまた、夢の向こう岸で……
0 件のコメント:
コメントを投稿