ボス解説09_美麗なる聖女 スゾナ【ブラスフェマス2】

ブラスフェマス2 ボス 解説 攻略 考察

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ブラスフェマス2のボスキャラクター「美麗なる聖女 スゾナ」の解説ページです。登場マップや攻略ポイント、関連情報を掲載しているので、ゲーム世界を楽しむ参考にしてください。

ブラスフェマス2のボスキャラクター「美麗なる聖女 スゾナ」

ボス名

美麗なる聖女 スゾナ (びれいなるせいじょ すぞな)

SVSONA, FERMOSA FEMBRA

概要

湖面に映る宮殿、「対なる双月」に潜む巨大な聖女像のボス。天使が讃える美貌を備えていますが、その真の姿は骸骨のような異形の怪異となっています。

スゾナは悔悟者の巡礼の助けとなってくれていた女戦士「イェルマ」の宿敵です。イェルマによると、生前のスゾナは自らの美貌を聖なるものと信じ込んでおり、湖面に映るその美貌を自分以外誰の目にも触れない永劫のものとするよう、奇蹟へと願いました。

奇蹟はその祈りを聞き届けましたが、スゾナの美貌を鏡写しの湖の中へと閉じ込め、なおかつ湖面の水の揺らぎのように「歪んだ」形で永遠のものとしました。永遠の美貌を望んだ聖女は、自らの美貌が醜く歪む様を、永劫目の当たりにし続けることとなったのです

おそらくイェルマの一族はその奇蹟の実現に巻き込まれる形で、宮殿ごと湖へと消失してしまったと思われます。イェルマはその唯一の生き残りであり、その惨劇を引き起こしたスゾナへの復讐のために、その生涯を費やしてきたのであろうと思われます。

攻略のポイント

スゾナは電撃を纏う光球や、極太のビーム攻撃などを繰り出してきます。スゾナの攻撃は回避スライディングや空中ダッシュですり抜ける事ができないため、光球は大きく躱し、ビームは生成される足場の下に隠れることで回避する必要があります。スゾナの体力を削るほど、ビーム回避のために生成される足場の横幅は狭くなってしまうため、即座に足場の下に戻れるよう、深追いしすぎないように注意しましょう。

オススメの聖歌は「覚醒せし鉄に贈るオーバード」です。この聖歌は発動すると一定時間、敵を自動的に攻撃してくれる幽霊を召喚できます。スゾナのビーム攻撃や光球攻撃のタイミングでも、幽霊が自動的にスゾナの頭部を追尾してダメージを重ねてくれるため、より安全に攻略することが可能となります。

また、これまでイェルマに毎回助力を頼んだ上で、スゾナ戦前に「永遠の聖別をもたらす油」を渡すことで、スゾナ戦でもイェルマがサポートをしてくれます。自慢の槍でスゾナにダメージを与えてくれるので、攻略成功にわずかに貢献してくれるでしょう。逆に、これまでイェルマに助力を頼まず、「永遠の聖別をもたらす油」を渡さないままにスゾナ戦を開始すると、イェルマの助力は得られません。イェルマの参戦不可がスゾナ戦の成否を左右するほどではありませんが、まだゲーム序盤で本記事をご覧になっている方で、選択の余地がある場合には注意しておきましょう。

元ネタ解説・考察

『ブラスフェマス2アートブック』によると、「美麗なる聖女 スゾナ」はセビリアに伝わる「スゾナ・ベン・スーソン」(Susana Ben Susón)の伝説にインスピレーションを得ています。

15世紀、セビリアのユダヤ人自治区に住んでいたスゾナというユダヤ人女性は、「フェルモサ・フェンブラ」(fermosa fembra…スペイン古語で「美しき女性」の意)と呼ばれ、宮廷の騎士と密かに恋仲になっていました。しかし、ある日、ユダヤ人迫害に耐えかねた自分の父たちが王宮への反乱を企てていることを耳にしたスゾナは、恋人の身の危険を恐れ、反乱の計画を恋人の騎士へと伝えます。スゾナの密告の結果、父親の反乱グループは捕縛され、異端審問官の裁きによって処刑されてしまいました。

その後、自らの告発と裏切りの結果を悔いたスゾナは修道院へと隠遁します。しかし修道院での生活を経てもなお、自責の念を持ち続けたスゾナは、自らの裏切りを人々が忘れぬように、死後、自分の遺体の頭部をかつての自宅の入口に吊るすように言い残しました。晒されたスゾナの頭部はやがて腐り、ドクロとなっても飾られ続けたとのことです。

スゾナの頭蓋骨が飾られた通りは現在のセビリアで「スゾナ通り」と名付けられ、彼女がかつて住んだとされる家のドアには頭蓋骨を模した絵画が飾られています。

Calavera de Susona
スゾナの頭蓋骨を模した絵画

ブラスフェマス2におけるスゾナが「美麗なる聖女」と称されながら、その正体がおぞましいドクロの頭部だけであるのは、まさにこの伝説が下敷きになっているのでしょう。伝説では王宮の恋人のためにユダヤ人コミュニティを裏切ったスゾナですが、ブラスフェマス2では自らの美貌のために結果として王宮に住んでいたすべての人々を「奇蹟」の犠牲としてしまっています。伝説のスゾナは自らの行いを悔いていましたが、ゲーム本編ではイェルマがスゾナの裏切りに対して復讐する役割を担っています。

このように比較してみると、ひょっとするとイェルマはかつてスゾナ自身であり、永遠の美貌を奇蹟に願った結果として分離したスゾナの自責・後悔の念そのものなのかもしれません(あるいは、スゾナがイェルマから切り離されて異形化したの欲望の化身であるのかも…)。たまたま巻き込まれた王宮の住民としては、イェルマはスゾナの内面的な事情に詳しすぎるようにも思われます。また、あそこまで復讐の念が強いのも、自らの行いの結果であるからこそ許しがたく、自らの手で始末をつけたいのだとすれば理解できるような気がします。

「美しき女性」と言われながらも、その末路はおぞましいドクロである、という物語は、絶世の美女と謳われていても死すれば腐り、野ざらしとなるという小野小町などの「九相図」を彷彿させます。美と醜、生と死の残酷な物語は、海を隔てても共通して人々を惹きつけるのかもしれません。

登場マップ

関連キャラ

  • イェルマ…スゾナが奇蹟へ祈ったことにより一族を滅ぼされた。イェルマにとってスゾナは不倶戴天の宿敵である。
  • 焦貌の聖女(ブラスフェマス)…前作のボスキャラ。類稀な美貌を有していたが、信仰のために自らの顔面を煮えたぎる油で焼いたという逸話を持つ。自らの美貌の永遠を願ったスゾナとは対照的。

それではいつかまた、夢の向こう岸で……。

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