ブラスフェマスのキャラクターNPC「ホジネロ」の解説ページです。登場マップやサブクエストの注意事項、またキャラクターの元ネタ解説など関連情報を掲載しているので、ゲーム世界を楽しむ参考にしてください。
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「我が兄弟を見つけ 我がもとに連れて来るのだ」 |
キャラクター名
ホジネロ、月と雄牛の息子
Jocinero, Hijo de la Luna y el Toro
概要
「眠れる画廊」の巨大な雄牛の絵画(牛の絵)の中の異空間に存在する巨大な赤子。クヴストディアに散在し捕われた「月光の子ども」たちを一定数以上開放すると、報酬をくれるNPCです。
月光の子どもたちのいる場所などをまとめた「月光の子どもたち(ホジネロの兄弟)」イベントの解説は下記の記事をご参考ください。
「月光の子ども」を20体以上解放すると、ホジネロから聖遺物「金糸の布地」を入手できます。「金糸の布地」は、装備することで本来なら死亡する高所から落下移動することができるようになる聖遺物となり、これを装備しないと探索できないエリアも存在します。
「月光の子ども」を38体全て解放すると、ホジネロから祈詞「オーロラの息子に贈るカンパニジェロ」を入手できます。この祈詞は発動すると、一定時間、敵に体当りして消滅する智天使7体を召喚することができます。一体一体のダメージは高くはありませんが、自動照準で敵を狙ってくれるため、懺悔の剣の攻撃が届かない範囲の敵に攻撃するには便利な性能をしています。
元ネタ解説
『ブラスフェマス・アートブック』によると、ホジネロは複数のインスピレーション元の要素を組み合わせて作られたキャラクターとなっています。
1つ目はコルドバ出身のカルロス・カステリャーノ・ゴメス(Carlos Castellano Gómez, 1904-2002)が手掛けたフラメンコの名曲「月と雄牛」(La Luna y El Toro)です。
この曲は、川面に映った月に恋する雄牛を主題とした歌詞となっています。朝になれば川面から消えてしまう静かな月の儚さと、月を求めて水の中へと果敢に突き進む雄牛の勇猛さとの対比も印象的な詞です。ブラスフェマスのホジネロは、その名の通りこの歌に登場する月と雄牛の息子として構想されているのだと思われます。
2つ目はアイルランドの画家「フランシス・ベーコン」(Francis Bacon、1909 - 1992)が描いた《肉つきのフィギュア》(Figure with Meat)という絵画です。
亡霊のように崩れた形の教皇インノケンティウスが、切り裂かれ吊るされた牛肉に挟まれて中央に座しています。雄牛の肉体の内から生まれて来たホジネロが、その引き裂かれた2つの半身の間に立っているデザイン――あたかも引き裂かれた牛の半身がホジネロの天使の羽であるかのような威容――は、この絵画の構図から着想を得ているのでしょう。
また、スペインのポップバンド「メカノ」(Mecano)の「月の息子」(Hijo de la Luna)という曲についても言及されています。
この曲の歌詞では、褐色の肌をしたジプシーの男との恋の成就を月に祈る女が登場し、月はその願いを叶える代償として、女と男の最初の子供を貰うと告げます。その後、女が産み落とした子供は月のように白いアルビノの肌をしており、不貞を疑った男は逆上して女を殺してしまいます。子供は山に捨てられ、歌は「欠けた月は揺り籠のように、泣いている子をあやしているのだ…」という句で締めくくられます。
ブラスフェマスのホジネロが、(おそらくは)自らの白い肌とは異なる褐色の仮面で顔を覆っているのは、この歌に登場する「父親」(ジプシーの男)の褐色の肌を念頭に置いたデザインなのかもしれません。「月と雄牛」が結ばれないが故に燃え上がる恋を歌ったとすれば、「月の息子」は月という狂気の象徴を介した恋の破局、および神秘的な子供の誕生を暗示していて印象的です。
さらに、「ホジネロ」(Jocinero)という名は、1862年に当時人気だった「ペペテ」(ホセ・ダマソ・ロドリゲス)という闘牛士の心臓を突いて死に至らしめた実在のミウラ牛の名前に由来しているとのこと。
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闘牛士に突進するミウラの雄牛 |
ホジネロの引き裂かれた雄牛というデザインは、闘牛によって「見世物」として殺されてしまった闘牛の悲劇的な結末を表現しているものでもありますが、逆に闘牛士の命を危ぶめる闘牛の恐ろしさも同時に暗示されているのでしょう。
登場マップ
関連キャラ
- プログシモ(ブラスフェマス2)…次作で捕われた天使たちを解放するサブクエに登場するNPC。
それではいつかまた、夢の向こう岸で……
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