BlasphemousⅡ(ブラスフェマス2)のキャラクターNPC「子守唄の母親」の解説ページです。登場マップやキャラクターデザインの元ネタ『ホーリー・イノセンツ(『無垢なる聖人』)』の紹介などを掲載しているので、ゲーム世界を楽しむ参考にしてください。
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| 「――眠れや眠れ 愛しの我が子よ……」 |
キャラクター名
子守唄の母親
MADRE
概要
「悔恨の奈落」の部屋にて、異形の子どもを抱えるようにして座る、巨大な壮年の女性です。苦悶の表情で天を仰いだまま、子供がもつ無数の手に絡みつかれているように見えます。悔悟者が一度話しかけると、「母親」は子守唄の一節を口ずさみ、以降はなんの反応も示さなくなります。
彼女たちのサブクエストを進行するには、クヴストディアに散在するアイテム「未完の子守唄」を集めることが必要となります。詳細は下記の「サブクエスト01_「未完の子守唄」」にまとめてあるので、ぜひ参照ください。
元ネタ解説・考察
『ブラスフェマス2・アートブック』によると、「子守唄の母親」のデザインは、マリオ・カミュの長編映画『ホーリー・イノセンツ(無垢なる聖者)』(Los santos inocentes/The Holy Innocents)(1984年)でテレレ・パベスが演じた献身的な召使い、「レギュラ」にインスピレーションを得たとのことです。※ちなみにブラスフェマス2には、「潮波の迷宮」に「レギュラ」という同名のNPCが登場しますが単なる偶然の一致で関連は特にないと思われます。
Team17公式Youtubeの開発日誌「Blasphemous II · EP10: "Tales from Cvstodia” | Dev Diaries」では、より直接的なデザインのネタ元となるスチル写真が紹介されていました。
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| 中央の女性がレギュラで、我が子を抱えている態勢はまさに「子守唄の母親」。 |
この映画の原作であるミゲル・デリーベス作の小説『無垢なる聖人』は邦訳もされています。
『無垢なる聖人』は第二バチカン公会議(1962-65)の直後の時代、スペインの国境付近に位置するエストレマドゥーラ地方の農園を舞台にしています。当時の地方農園には、荘園時代の農奴制度の名残で、土地の所有者である領主と農園で働く労務者との間に分かちがたい身分の格差および搾取の構造が存在していました。この小説では、ある農園に生きる召使・農民の一家と、彼らが仕える領主一族の生活を写実的に描き、そのような社会問題を赤裸々にしているという側面があるとも評されます。いっぽう、自らの望みを押し通しているようでいて上流階級のメンツや慣習に縛られている(それゆえに時に他人を嘲笑する「低俗な」発言をもする)侯爵家のひとびとに対して、金銭的余裕もなく教育も受けていない「下層」のひとびとのほうが素朴な感受性を有し、献身的な生活を送る、まさに「無垢なる聖人」であるように描かれていると思います。
子守唄の母のモデルとなったレギュラは、領主に使える召使パコの妻であり、子供4人の母親でもあります。レギュラの子供の一人であるチャリートは「ニニャチーカ(ちいさな女の子)」とも呼ばれる脳性麻痺の障害をもった女性です。ニニャチーカは自らの四肢を動かすこともできず、いつもベッドやクッションの上に寝転がっていて、時おり「血も凍るような叫び声」を上げます。このことから、ブラスフェマス2の子守唄の母に抱えられた子どものモデルはおそらくニニャチーカ(チャリート)なのでしょう。その見た目が小児ではないのも、「白浜の子守唄」の伝承テキストに「泣き叫ぶ純潔なる者を宥めるため」の歌であると記載されているのも、この元ネタが意識されているのではないでしょうか。あるいは、レギュラに絡みつく子供の手が1人分ではないのは、元ネタのレギュラの子供がニニャチーカひとりではないということを暗示しているとも指摘できそうです。
ブラスフェマス2の未完の子守唄を集めて完成させることのできる白浜の子守歌には、かつては自然の中で浜辺も走り回っていた「子供」の笑顔や魂が、「水辺に映る何か」によって奪われたことの嘆きと、それでもなお悪いものから愛するわが子を「銀の夢」の中で守ろうという親の慈愛の歌詞が刻まれています。素直に読むと、何らかの理由で笑顔と魂を奪われ、泣き叫び続けるしかなくなった子供とその母親が、「奇蹟」の力によって「子守唄の母親」というひとつの異形と化してしまったのではないかと推察されます。いっぽう、災厄なりし奇蹟の復活によって荒廃したクヴストディアの現状を鑑みると、そもそも子供の笑顔を奪った原因に「奇蹟」が影響している可能性もありますし、現実世界ではままあるように、なにか責めを着せられるような理由そのものが存在しないといった可能性もあります。
重要なのは、おそらくは眠り続けるわが子を守るために作り上げられた「奇蹟」の心象世界(彼女たちを守り閉じ込める「銀の夢」)は、悔悟者がその夢の世界を踏破して光明を見出さなければ、永遠に閉じられた「悪夢」のままとなってしまったのではないか、ということです。ぜひサブクエスト01_「未完の子守唄」を最後までクリアし、彼女たちの「夢」に触れてみてください。願わくば、銀の夢から解放された彼女たちの魂が「夢の向こう岸」では安らかならんことを……。
登場マップ
関連キャラ
- レギュラ…子守唄の母親の元ネタのキャラ名「レギュラ」と(おそらくたまたま)一致している。
関連イベント
それではいつかまた、夢の向こう岸で……
関連・おすすめ商品
『ブラスフェマス2』の奇蹟的な世界観をより深く味わいたい方に、
公式アートブック
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がおすすめです!
最新機で『ブラスフェマス』の世界をより快適に、より美しく楽しみたい方は、Nintendo Switch 2も合わせてご確認ください。


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