ブラスフェマス2のボスキャラクター「繍匠の聖女 オロスピナ」の解説ページです。登場マップや攻略のポイント、関連情報を掲載しているので、ゲーム世界を楽しむ参考にしてください。
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「さあ悔悟者よ 我が鋼と共に舞い踊るがいい」 |
ボス名
繍匠の聖女 オロスピナ(しゅうしょうのせいじょ おろすぴな)
OROSPINA, BORDADORA MAYOR
概要
「刺繍の館」のボス。奇蹟が「3つの後悔の念」を秘匿するために召喚した守護者のひとりで、金と紅の衣装に身を包み、レイピアを手にした女性です。エヴィテルノ率いる信心会のメンバーでもあります。
「繍匠」(しゅうしょう)とは、衣服を金糸・銀糸などで刺繍し飾り立てる職人のことです。オロスピナは機織りの娘であり、針や織り糸のいにしえの神秘をもつ大修道女であったことが後に語られます。ゲーム序盤でアヌンシアダが信心会のメンバーを説明するシーンで登場したオロスピナの一枚絵のデザインも、縫糸を構えるようなポーズをしています。
「刺繍の館」では、黄金を狙って忍び込んできた盗人を襲い、その全身を金糸で覆い尽くすことで、盗人自身を黄金の像へと変えていました。
攻略のポイント
オロスピナはレイピアを手に、フェンシングのようなモーションで攻撃してくるのが特徴です。レイピアの切り上げ、ステップを踏んだ後の刺突攻撃は、タイミングを合わせてガードするとパリィ反撃が可能です。そのため、武器「サルミエント&センテラ」または「ルエゴ・エル・アルバ」で挑戦するのがおすすめです。
体力を一定程度削ると、黄金糸で形成された分身を生み出し、多方向から同時攻撃を仕掛けてきます。分身にはこちらの攻撃が通らないため、このフェーズでは回避に専念しましょう。
元ネタ解説・考察
『ブラスフェマス2・アートブック』によると、オロスピナのキャラクター・パーソナリティは、スペイン黄金時代に「ラ・モンハ・アルフェレス」(la monja alférez、修道女中尉や尼僧少尉の意)とあだ名された「カタリナ・デ・エラウソ」(Catalina de Erauso y Pérez de Galarraga, 1592-1650)という半伝説的な人物に影響を受けています。
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フアン・ファン・デル・ハーメン作とされる「カタリナ・デ・エラウソの肖像画」(1626頃) |
カタリナは、4歳ごろに姉妹たちとともにドミニコ会修道院に入りましたが、15歳で脱走。以後は髪を短くして女性であることを隠し、「フランシスコ・デ・ロヨラ」などの偽名を用いて男性として各地を遍歴しました。カタリナは苛烈な性格で、軍に入隊してアメリカ大陸へと渡り、男としていくつもの血なまぐさい決闘も行いました。また、スペイン軍としてチリ南部の先住民マプチェ族との「アラウコ戦争」に加わり、いっさい女性と気づかれることもなく、勇敢で武器の扱いにも熟練しているとの称賛を勝ち得ました。
その後、諍いの結果ペルーで処刑されかかった彼女は、自らが女性であること、かつては修道院にいたことを告白し、現地の司教のはからいでスペインに送還されました。カタリナの数奇な人生は王宮でも評判となり、フェリペ4世に謁見した際にはチリでの戦争の武勲を認められて年金を与えられ、ときの教皇ウルバヌス8世にも男装を認められたといいます。
これらカタリナの半生は、彼女が晩年に記した自伝・回想録によって語られており、その歴史的事実は必ずしも全ては認められていないようです。しかし彼女の自伝とそのキャラクターは多くの文学や映画にも影響を与え、1944年には彼女を主役とした『修道女中尉』(La monja alférez)というメキシコ映画も封切られました。
オロスピナのキャラクターには、カタリナの熾烈な性格や、男性顔負けの戦闘キャリアを持つ「戦う修道女」としての側面が組み込まれているのでしょう。カタリナは、帰国後に男性の取り巻きを連れた若い女性に揶揄われた際には、「あなたを守ろうとする男どもなど、百回平手打ちにして、百回刺し貫いてやる」と言い放ち相手方を黙らせたという逸話もあります。オロスピナのレイピアの鋭さを想起させる、迫力のあるセリフですね!
登場マップ
関連キャラ
- 大牧師 ラダメス…「3つの後悔の念」を秘匿する守護者のひとり。「埋葬されし聖堂」のボス。
- 清廉なる聖具守 レスメス…「3つの後悔の念」を秘匿する守護者のひとり。「連塔の冠」のボス。
- 罪人の父祖 エヴィテルノ…オロスピナも属する信心会の罪人たちのリーダー。
それではいつかまた、夢の向こう岸で……
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