ブラスフェマス2のボスキャラクター「大牧師 ラダメス」の解説ページです。登場マップや攻略関連情報を掲載しているので、ゲーム世界を楽しむ参考にしてください。
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「悔悟者よ お前の罪業を今ここで露わにせよ」 |
ボス名
大牧師 ラダメス(だいぼくし らだめす)
GRAN PRECEPTOR RADAMÉS
概要
「埋葬されし聖堂」のボス。奇蹟が「3つの後悔の念」を秘匿するために召喚した守護者のひとりで、牧師服を身にまとう骸骨の巨人です。おそらく本体と思われる遺体は、背負ったガラスの棺の内に座しています。
生前は高名な聴罪師で、数多の人々の罪の告白を聞き続けていました。そのため彼自身は「罪人」ではなく、エヴィテルノ率いる罪人の信心会のメンバーには含まれておりません。
死してなお人々の告解という秘密を聞き続けていたラダメスですが、その体に蓄積し続けた罪過の声は、やがて彼の体から漏れ出し、その反響が聖堂の壁や石材を塵へと変えてしまいました――その塵に深く埋もれてしまったのが「埋葬されし聖堂」なのです。
ラダメスの述懐によると、人々の膨大な悲嘆の罪の告白は、彼の心を一度も動かすことはありませんでした。しかし「奇蹟」が放ったラダメスを呼ぶ声、すなわり彼への信託は、生まれて初めてラダメスに涙を流させたとのことです。
攻略のポイント
ラダメスは、その巨大な体躯に初見では圧倒されそうになりますが、攻撃モーションはわかりやすく、逆にこちらからの攻撃を当てやすいため、攻略難易度は易しい部類に入るでしょう。つかず離れずの距離を維持しながら、武器「ヴェレディクト」などで攻撃を重ねられれば倒すのはそう難しくないはずです。
注意すべきは体中からガラス片を露出させ、悔悟者目掛けて突進してくる攻撃です。悔恨の聖遺物「天へと至る蔦」で壁に掴まることで高度を稼ぎ、タイミングよくジャンプで躱しましょう。壁に突っ込んだラダメスは数瞬動きが止まるので、聖歌「光の埋葬に贈るペテネーラ」などをヒットさせやすくなります。なお、その際に落石などでダメージをもらいすぎないように注意が必要です。
体力を半分程度削ると、武器にしていた棍棒の遺体を喰らい、体力を一定値回復してきます。回復量は微々たるものなので、さほど気にする必要はないです。地面下に埋もれていた下半身を引き抜き、地面の上に立ち上がってきます。こうなると前述の突進攻撃を躱すためのジャンプの高度も更に必要となるので、注意しておきましょう。
ラダメス戦では、事前に助力を頼んだ場合のみ、NPC「イェルマ」が悔悟者をサポートしてくれます。特にこだわりがなければ「助力を望む」回答をしておくとよいでしょう。攻略成否に関わるほどではありませんが、イェルマの槍でボスの体力を多少削ってもらえます。
元ネタ解説・考察
大牧師 ラダメスのデザインは、『ブラスフェマス2 アートブック』によると、イタリア・ウルバニアにある「死者の教会」(Chiesa dei Morti)に展示された中世のミイラたちにインスパイアされています。
この礼拝堂には、さまざまな年齢・立場の計18体のミイラ化した遺体がガラスケースの中に展示されています。これらは人為的にミイラ化したものだけではなく、埋葬されたあとにある種のカビによって自然に防腐処理がなされミイラ化したものも含まれるそうです。以下のサイトでは礼拝堂やミイラの写真も参照することができます。
展示されている遺体には、白のローブ・黒いマントを纏った修道院長のミイラがあり、おそらく高位の聖職者であるラダメス本人と最も近いと思われます。他には、出産の帝王切開で亡くなった女性や、絞首刑を受けた囚人やナイフで刺された若い男性、生きたまま誤って埋葬されたとされる男性などが展示されているとのことで、あらゆる人々の生と死、罪と罰が凝縮されているかのようです。
生前の職務である聴罪を死後も続けたラダメスが「生と死の境を曖昧とした存在」であったことや、「埋葬されし聖堂」は数多の人々の罪の告解を抱えきれず沈み込んだという作中のエピソードを踏まえると、「死者の教会」はラダメスや埋葬されし聖堂にとって、ビジュアル面だけではなく本質的な写し鏡であるのかもしれません。
また、ボス戦中にラダメスが棍棒の遺体を貪り食って体力を回復するモーションは、フランシスコ・デ・ゴヤの有名な絵画『我が子を食らうサトゥルヌス』を下敷きとしています。
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フランシスコ・デ・ゴヤ『我が子を食らうサトゥルヌス』(Saturno devorando a su hijo) |
サトゥルヌスはローマ神話の農耕神で英語読みはサターン、土星の神とされ、またギリシャ神話のクロノスと同一視されています。この絵画は、我が子に自らの王位を簒奪されるという予言を恐れたクロノスが、我が子を喰らっているシーンを描いています。
また、この絵画は同時期のスペイン国王フェルナンド7世(1784 - 1833)が、その横暴・無能な統治によって国家の未来を食い潰していることを風刺的に描いていると解釈されることもあるようです。
ギリシャ神話のクロノスは子どもを「丸呑み」にしており、ゼウスによって最終的に飲み込んだ子どもを吐き出していますが、ゴヤの絵画では我が子を喰らい殺しているかのように描かれているので、どちらかというと後者の「未来を食い潰してしまう」という解釈の悍ましさ・切迫感が近いように思われます。
登場マップ
関連キャラ
- 聴罪師…「聖なる御名の街」で告解の聖儀をおこなう聴罪師。こちらは悔悟者の罪過を浄化してくれるサポートNPC。
- 繍匠の聖女 オロスピナ…「3つの後悔の念」を秘匿する守護者のひとり。「刺繍の館」のボス。
- 清廉なる聖具守 レスメス…「3つの後悔の念」を秘匿する守護者のひとり。「連塔の冠」のボス。
それではいつかまた、夢の向こう岸で……
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